誰かがアメリカに行くと言って、それで思い出したんだけど、
東京オペラシティ アート・ギャラリーのライアン・マッギンレー見てきた。7月10日まで。若いお客さんたくさん。
絶景と裸。
確かに明るく狂っていて、おもしろくて切ない。
70年代生まれのクリエイターが40代になってから再評価されているというか、むしろ本当の旬を迎えているよね。若い時にちやほやされたのはよくある話なので。
60年代生まれはむき出し、80年代は遊牧。
その間で存在感薄く、どうも特徴見つけにくいイイ子ちゃんタイプが中年になって、その複雑な仕事ぶりがおもしろがられはじめている。
バブル崩壊の失われた10年に感性を矯正されて、表面的にはドライで整って見えるけど実は中身がドロドロしてて熱い。要は裏表激しい。そのギャップがおもしろい。ような気がする。
それから、話は全然違うけど、この人はブリストル。
ヴァーチャル視聴覚室のEBM(T)が新しいイシューを公開していて、これがとても綺麗で好きだ。まずアイデアが素敵だし、作業は緻密で、全体的にとんがっていてとにかく好きだね。サム・キデル。Googleデータセンターの建築空間をシミュレーションして、そこでヴァーチャルのライブパフォーマンスをしたんだって。今日もものすごい暑さになるようだけど、骨までキンと冷えるような、かき氷みたいな音楽。ビジュアルも綺麗。
この作品はアイオワ州、カウンシルブラフスに存在するGoogleデータセンターでのコンピューター音楽のライブパフォーマンスをシミュレートします。作品は2012年に発表されたアイオワ州Googleデータセンターの画像からインスピレーションを受け、その画像からアルゴリズム的に生成される音符やリズム、メロディーと、そこで起きるかのように生まれる音を形づくる意図的なインプットの間のダイアローグです。Googleサーバールームの写真から想像される建築プランを元に、ソフトウェアを使用し、空間の反響やその特徴をシミュレーションし、仮想空間に楽曲を流しています。 私はこれをミメティック(mimetic)*1 のハッキングのように考えたいと思います。アノニマスのようなハッカーグループが模倣したウェブサイトを作り、そのコンテンツに干渉したり弄ぶかのように、私は、完全に保護されたこのデータセンターの実寸法を仮想空間に投影し、コピーである壁に音を反響させる。(EBM(T)サイトより)