そういえば、「Björk Digital ―音楽のVR・18日間の実験」(日本科学未来館、入場は日時指定制)に行ったのでした。7月18日まで。
内容は、今話題のVRのヘッドセットを装着して、ビョークの最新アルバム(3曲)を体感するというもの。そう。聴くというより、全身で感じるという作品です。
機器を装着すると、暗闇から一転して海辺の風景になり、そこにいます、ビョークが。思わず手を伸ばしちゃいそうな距離感で、二人に分かれたり一人に戻ったりしながら私に向かって歌い、微笑みかけてきます、ビョークが。時々いなくなるので心配になって後ろを振り返るとやっぱりそこにいて、安心して、だんだん変な気持ちになってしまいそうです(『Stonemilker VR』)。
2曲めの『Mouth Mantra』は歌っているビョークの口のなかに入っちゃいます。常々ビョークになら食べられたいと思っている人は、その夢が(仮想的)現実になるというわけです。それは素晴らしい体験ですが、同時になかなか壮絶でグロい世界観でもあります、歌うビョークの口のなかというのは。凝視するにはそれなりの覚悟が必要かもしれません。
そして最後の『Not Get VR』では、もうですね、私、光でできたビョークの中に飛び込んで融合してみました。そしてビョークの目の穴を通じて世界を見てみました。あと後半からどんどんでかくなる。ビョーク、どんどんでかくなります。でかくなって終いには4、5階建てのビルみたいになります。もうこうなると本物じゃなくてもよくなってきます。危険な兆候なのでしょうか。
以上、何を言ってるか全然お分かりにならなかったかと思います。説明は大変むずかしいのです。すみません。とにかくバーチャルの世界ではとんでもないことが起きているのです、信じてください!と言うしかありません。もしくは、実際に見てもらうしかありません。
VR体験が終わったなら、隣のシアターで大音響で上映されているこれまでのビョークのリマスター版MVを見ながらゴロゴロして過ごすのがオススメです(全部視聴すると約2時間です)。